ある朝

ある朝

どうやら道で寝てしまったらしい。 若い警察官が、もしもし大丈夫ですか? と聞いてきた。 人が倒れてるので、轢かれたんじゃないかと通報がありまして、と若い警察官が言った。 僕はどうしてこんな所で寝ちゃっているのか思い出せなかった。

必要

必要

孤独は、時に人間の成長に必要だと思いますが、孤立は、人間を苦しくさせてしまう気がします。 空気はあるのに息が出来ないような、そんな状況に置かれている人が、平和そうに見えるこの日本の中で実はたくさんいらっしゃるんじゃないかと思います。 学校の教室の中でも、会社の同じ部屋の中でも、昼間のアパートの中にも。 あるいは、インターネットの中にも孤立を避けようと迷い込む人もいるでしょう。 人間は人と繋がることが必要なんだと思います。

兄ちゃんへ

兄ちゃんへ

俺が高校を辞めちゃった時には、奥多摩に星を見に連れてってくれた時があったよね。 まあ、くさくさすんなよ!みたいな感じで外に連れ出してくれて、そん時に見た星の、そりゃ綺麗だった事。 こんなに星ってあるんだって思ったよ。 自分の悩みなんかちっぽけなものに思えて、脳裏にあの星空はずっと焼き付いてるよ。 今でも立ち止まっちゃう時があると、あの星空を眺めるんだ。

桜と春の嵐

桜と春の嵐

今日は風が強くて、春の嵐が来たみたいだ。 桜の木は、弾け始めたポップコーンみたいにぽん、ぽん、と咲き始めている。 みんな何処となく、過ぎた日々に後ろ髪を引かれつつ、前へ押し出されていく。 桜の花はそれを出迎え、心に区切りをつける様に咲き、散る。 桜の花は、出会いと別れを象徴しているようだ。

さすけの話

さすけの話

さすけ、という犬を飼っていた。 僕が小さい頃、家にやって来て最後には友達みたいになった。 なんていうか、心のつながりみたいなのを勝手に感...

歌

歌を歌ってると気持ちが軽くなるのを感じます。 たくさん息を吸ってたくさん息を吐いて、深呼吸してることにもなりますしね。 ギターの振動と声...

雑踏

雑踏

道行く人を見ていた。 急ぎ足で何かに向かって歩いて行く。 みんな目的があるみたいだ。 僕は停止して、定点観測するみたいに流れてく人を見ていた。

春みたいな陽気の中でまどろんでいた

春みたいな陽気の中でまどろんでいた

多くの人は特別じゃない人生の中にいる。 たくさんの人に注目される必要もないし、何か、歴史に残るような仕事をするわけでもない。 毎日雲の形をスケッチするみたいな、もう飽き飽きして、それでも何だか今日も空を見上げてしまう様な、そんな大層じゃない物語だ。 特別な事はほとんど起こらない。 でも特別なんだ。 その人にしか見えない景色の中で、その人にしか出来ない感じ方で物事を受け止めている。 僕たちが他の誰かになれた事なんてない。 ただそんな振りをするだけだ。

どうにもならない事

どうにもならない事

一方で、どうにもならない事は僕らの人生の途中に、でん、と横たわっている気がする。 いくら蹴っ飛ばしても、爆弾を持ってきて3、2、1、で爆発させてもびくともしないような、本当に天を仰ぐしかないような事がみんなの人生にやってくる気がする。 だって僕らは一人残らず現実のなかにいて、現実っていう入れ物はとても得体の知れないもので、僕らはその中を泳いで行かなきゃならないんだ。