どうにもならない事

どうにもならない事

考えてみれば、どうにかできる事もあるけれど、どうにもならない事だってある。
きっとたくさんある。
夢が叶わないのは、自分の努力が足りないからとか、思いが弱いからとかいう人もいる。
でも、夢ってのは大きな欲望だ。
とてもとても大きな欲望。
他の誰かの運とか時間とか将来とか現在を飲み込んで、ある人の夢は叶ってる。
誰かの可能性を食って生きてるんだ。
プロ野球選手がプロ野球選手になるために一体何人の野球少年の夢を挫いたんだろう。
ミュージシャンになるという夢の為に一体どれだけの人が惨めな思いをしたんだろう。
何十かしか無い席の為にその何千、何万人の人がその席に座ろうと他の人を押しのける。

誰かが自分の代わりにやってくれるんなら、それでいいじゃないか。
そんな声は聞こえてこない。

大きな欲望を抱えたら、それだけその荷物は重くなる。
しっかりと持てるときはいいけど、その重さに耐えかねて潰れてしまう人だっている。
一緒に巻き込まれる人だっているかもしれない。

だけど、きっと人はそういう夢みたいなものを持ちたがるんだ。
特に男の人はそうなんじゃないか。

男は、言わないだけで、どんな奴でも胸ん中にそういうもんを持ってるよ、と、知り合いの兄さんが言っていた。
ほんとにその通りだと思った。
ちょっとは夢を見たいじゃない。
今日もたくさんの人が夢を見ている。

一方で、どうにもならない事は僕らの人生の途中に、でん、と横たわっている気がする。
いくら蹴っ飛ばしても、爆弾を持ってきて3、2、1、で爆発させてもびくともしないような、本当に天を仰ぐしかないような事がみんなの人生にやってくる気がする。
だって僕らは一人残らず現実のなかにいて、現実っていう入れ物はとても得体の知れないもので、僕らはその中を泳いで行かなきゃならないんだ。

結局は自分次第だよ、っていう言葉は、人間が何でも自分たちの思い通りにすることが出来るっていう錯覚から来るんじゃないかな。
それに、そういう言葉は人と人を切り離す感じがする。
あなた達がそんな状況になっているのは、私たちには関係が無いよ、とシャターを下ろしてしまう様な、
シャッターを下ろさなくても、遠くの誰かの事はどうにも出来ないんだけど、まるで何も無かったかのようにしてしまう気がする。
まあ、近くの誰かの事もどうにかなんて出来ないんですけど。
自分のことだってどうにか出来てないです、あっしは。
でも、どうにかやってくしかないんですよね、きっと。
よくわかんないけど、まあ、そういうことです。

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