昨日は星が綺麗だった。
最近で一番の星空。
夜の空は黒というより、深い深い藍色。
その中に普段は見えない小さな星までよく見えた。
台風が去った後で空気が澄んでいるのか、空がいつもより近く感じた。
夜中の、静まり返った街を見下ろす星々。
世界はこんなにも大きいのだとあらためて気付かせてくれる。
昔、昔、大昔の人たちは、一体この何倍の星の光を眺めていたんだろう。
きっとそれは星を見る、というよりも、星の光に包まれる、という言葉の方が近かったんじゃないかと思う。
夜になると地上に光はなくなり、空に浮かぶ星の光が地上を包む。
地上は宇宙の一部になり、自分よりも果てしなく大きなものに包まれ、闇と一体になり、
光の中に目覚める。
毎日、そんな経験をして、生まれ変わったように一日が始まる。
動物を追いかけたり、木の実をとって食べたり、毎日はスリルに満ちていて、必死にならなきゃとても生きていけない。
動物と闘ったり、自然に打ち負かされたり。
台風なんか来たら大変だ。
今と違って天気予報なんてないから、自分たちの勘で危険を察知しなきゃいけない。
みんなどれだけ勘が冴えてた事だろう。
そして自然との闘いになんとか生き残り、獲物を得た時の興奮と達成感は言葉に出来ないものだったんじゃないか。
生きるという事の、喜びと、痛みと、どうしようもなさに、叫び出さずにはいられない時もあったはず。
生存するという事それ自体が闘いで、胸踊るもの。
僕たちがそんな毎日を過ごしていた時からずーっと光ってる星もやっぱあるのかな?
星は僕たちを見ていて何を思うんだろう。
星のみぞ知る、ですね。