Aくんは社長さん!

<Aくんは社長さん!>

その日、Aくんは会社の社長でした。
朝、園に到着するとお気に入りのストライダー(ペダルはなく、足でキックして進む自転車)にまたがり、
イスに、道具を積んだソリのひもを引っ掛けて運びます。園庭を掘るためのスコップだったり通行止のコーンだったり、
長〜い木の板だったり。それらの荷物を自分の会社(ジャングルジム)まで運びます。
それから「げ〜んき〜!!」と呼ばれました。てつだって〜!!
これで道路を作って〜!と縦1m50cm、、横40cmくらいの板を指差します。
しかしその板は女の子たちがおままごとに使っていました。するとすかさず2人の女の子が「だめ!これうちたちが使ってる!」
<Aくん>「え〜!でもつかいたいんだよぉ!」
<女の子>「やだ!」
<げんき>「じゃあ、社長、社長の板を使わせてくれませんか?」
<Aくん>「だめ!これはぼくの!!」
「はぁ、左様ですか‥」
と、いうことで物置にあったスコップを持ってきて、それで地面を掘り進めつつ道路を作っていると、社長が褒めてくれました。
途中、硬くて掘り進めないところがあると、ぼくに任せて!!と張り切って掘ってくれました。けど、硬くてだめだとわかると、
よし、ここは行き止まりということで!と、社長はとても判断が早く、スピード感があります。
そこでこちらも何か仕事を考えよう!と思い、「Aくん社長!げんきは信号を作ろうと思うのですが、開発してもよろしいでしょうか?」
と言うと、よし、わかりました!いいよ!と快く承諾してくれました。
赤、青、黄の3色を手動で切り替えられる、折り紙と紙と割り箸で出来た信号を作りました。
すると社長は気に入ってくれ、よし!それを道が分かれてるところにつけるんだ!と指示をくれました。
うちの社長は褒め上手であり、仕事をまかせてくれるのもとても上手です。
設置してしばらくすると、Bくんが信号を切り替えていました。
おもしろかったようで、い〜れて!と、会社の社員になってくれました。
Bくんは現場の仕事に力を入れてくれ、フットワークがとても軽いです。
おかげでぼくは開発部に回り、一方通行、進入禁止、速度制限45km、鹿出没注意、さらに会社の看板を作ることが出来ました。
あ、いえ、会社の看板は社長自ら筆をとり、芸術といえば芸術と呼べそうなシンボルを描いてくれ、「どうろこうじセンター」と命名してくれました。
と、ここまであそぶとお弁当の時間になりました。
みんなが部屋の中でイスを並べて食べる中、 A社長とBくんと僕の3人は会社の前にシートを敷いてお弁当を食べました。
少しくらい風が吹いたって何のその、社長は長椅子(シートが飛ばないよう重りに使っている木です)に座り、よし!乾杯しよう!
と、言っています。Bくんの準備ができると3人は麦茶が入ったコップを持って、顔を見合わせます。
<げんき>「社長!では、何か一言お願いします!」と言うと、「よし!では!道路をぜったい完成させよ〜う!!かんぱ〜い!!」
と、大人顔負けの挨拶をしてくれ、(よっぽど僕よりちゃんと挨拶が出来ているじゃないか‥)
「仕事の後はいつもこうやってみんなでご飯を食べるって事ね?」と、あったかい会社Best10に選ばれそうなセリフを残し、
「シロップかけて〜!」と僕にシロップが入った入れ物を手渡してくれました。かっこよく、リーダーシップがあり、家族のような包容力、社員に甘えちゃうかわいさ!
いろいろな素質を兼ね備えたAくん社長でした。
その後、なぜか社長は黙々と「アイスクリームを作る!!」と言って30人分はありそうな量のアイスを、泥んこと砂を混ぜて練り上げていました。
誰かが「く〜ださ〜い」と言っても、だめ!これはうちの会社の人の!と言って一切譲らず、作りかけのアイスは社員でも食べさせてもらえず、出来あがったら、
これは道路を大工事した後に食べるんだよ、と言って食べさせてはくれず、そのうち片付けの時間になったら、「だれだ!片付けの音楽を鳴らしたバカは!」と文句を言いながら
せっせと自分のカバンを持って紙芝居が始まる場所に行き、アイスはといえば誰にも、自分も食べる事なく自分で園庭に撒いていました。
あ、食べたかった‥社長 ‥と言う隙間もなく忙しく動き回り働いているAくん社長。
さて、明日はどんな仕事をするのかな?また道路工事しようね〜!
げんき

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